兵庫県宝塚市の整形外科 いわた整形リウマチクリニック【整形外科・リウマチ科・漢方治療・リハビリテーション他】

リウマチでの誤解

関節リウマチでの誤解

 関節リウマチは血液検査のリウマチ因子の結果だけで診断されません。 この検査はリウマチ患者さんの約80%で陽性となりますが、リウマチ因子はリウマチ以外の病気や他の膠原病でもしばしば陽性となり、また健康な人(特にご高齢の方)や感染症などでもときどき陽性となることがあるからです。 また、リウマチ患者さんの5人に1人はリウマチ因子がずっと陰性です。この点をよく理解してリウマチ因子を見ていく必 要があります。


 これまでリウマチを疑うけれど確定診断がつかないときに、この検査をすれば確実に診断が出来るというような便利な検査がなかったのですが、最近、抗CCP抗体という血液検査がそのような夢の検査に近いものであるとして登場いたしました。 この抗体が高値の人はリウマチである、もしくは将来リウマチになる可能性が非常に高く(約95%の確率)、リウマチの診断の 補助として大変有用です。しかしこの抗CCP抗体が高値であっても関節の腫脹がなければリウマチとは診断できません。今後経過観察が必要となりますが、医者の中にはこれだけで免疫抑制剤で治療を開始する人がいます。これは明らかに間違いです。


また逆にリウマチ因子や抗CCP抗体が陰性だからリウマチではないと判断できません。最近これらリウマチ因子、抗CCP抗体が陰性でしかもCRPなど炎症反応が陰性のリウマチ患者さんがおられます。診断には関節腫脹の有無のチェック、さらにレントゲン写真、エコー検査やMRI検査が必要になります。


 以上のように、リウマチ因子も抗CCP抗体も共に関節リウマチの診断の補助には重要な検査ですが、陽性のときも、陰性のときも慎重に考える必要があります。



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