兵庫県宝塚市の整形外科 いわた整形リウマチクリニック【整形外科・リウマチ科・漢方治療・リハビリテーション他】

漢方薬の効果

 漢方での「証」とは、分かりやすくいうと、「その人の状態(体質・体力・抵抗力・症状の現れ方などの個人差)をあらわすもの」です。本人が訴える症状や、体格などの要素から判別します。そして漢方ではその「証」に合った漢方薬が処方されます。

 例えば、寒がりで顔が白く、脈が弱いとか、体格がしっかりしていて顔が紅く、脈がしっかりしている、腹部がしっかりしているなどで証を決めます。

 したがって、同じ症状でも、自分の「証」と他の人の「証」が違えば、当然、処方される漢方薬も違ってきます。自分が服用している漢方薬を同じ症状だからといって、他の人が飲んでも効果が期待できない可能性があるのは、こういった理由からなのです。

 漢方薬は無効だという批判がありますが、東洋医学的な診断(証)をしっかりできれば有効なことが多いです。


 漢方薬の当帰四逆加呉茱萸生姜湯エキス剤を服用して頂いた患者さんは42人で、女性は34人(81%)であり、全体的には 42人中11人(26%)で有効、14人(33%)が無効でした。しかし明らかに手指の冷えがある、しもやけがある、または過去にあった患者さんは18例あり、そのうち9例(50%)は有効でした。さらに冷えと脈が弱い人では5/6例(83%)が有効でありました。


 「手足厥寒、脈細にして絶せんと欲する者は、当帰四逆湯之を主る。若し其人、内に久寒有る者は、当帰四逆加呉茱萸生姜湯に宜し(手足が冷えて脈がたいへん弱い人には当帰四逆湯を投与するのがよくて、元々寒がりの人には当帰四逆加呉茱萸生姜湯がよい)」という当帰四逆加呉茱萸生姜湯の条文の通りの患者さんであれば有効の可能性が高くなると考えられました。



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